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5世代機はセンサーで、無人機に弾薬搭載

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Carlisle AFA2016.jpg25日、米空軍のカーライル戦闘コマンド司令官が米空軍協会総会で記者団に対し、第5世代戦闘機のセンサーとしての活用、無人突破型の「弾薬発射航空機」、より小型の戦闘機搭載ミサイルや弾薬について語りました

ステルス戦闘機のセンサー活用や「空飛ぶ弾薬庫」構想は、これまで技術研究者やシンクタンク等から語られ、2017年度予算案構想の中でも出てきましたが、米空軍の最前線を司る指揮官が具体的に語った事で、より現実味を帯びたと言えましょう

いつ頃の実現を想定しているのか明確ではありませんが、先日、米空軍研究所が「有人F-16と無人F-16」の編隊飛行試験を実施済みとご紹介したばかりでもあり、関連でフォローしておきます

26日付米空軍協会web記事によれば
●カーライル司令官は、F-22やF-35や次期爆撃機LRS-Bが、自分で強固に防御された敵空域を突破し、僅かな搭載兵器を発射、そして再び厳しい環境の空域を再武装するため帰還する事には、あまり意味がない(makes little sense)と語った
Carlisle-AFA.jpg●そして戦闘コマンドとしては、第5世代戦闘機のセンサーを目標照準用に活用できる、同ステルス戦闘機とともに強固に防御された敵空域を突破可能な無人の「爆弾やミサイル運搬機:bomb truck or a missile truck」を検討している、と同司令官は明らかにした

●「例えば、16発のミサイルを搭載し、ほぼ自律的に飛行する突破力のある無人機である。F-22のセンサー情報を戦闘クラウドから入手し、搭載兵器を発射するのだ」「この場合、F-22はまず無人ミサイル発射機のミサイルを使用して戦闘し、その後も戦闘空域にセンサー等として活動する」と具体的イメージを同司令官は語った
●更に同司令官は、戦闘コマンドACCが、空軍研究所AFRLや「the national labs, Lawrence Livermore, (and) MIT Lincoln Labs」とともに、無人機と有人機のペアリングコンセプトを検討していると説明した

●別の取り組みとして、航空機搭載兵器の威力増加のため、搭載兵器の小形化に取り組み、射程が伸びて破壊能力の大きい兵器を、倍の数量搭載可能な方向を探っている
●(現状の問題課題として、例えば)空対空ミサイルAMRAAMを今発射する際は、命中確立も考慮してパイロットは2発同時に(一つの目標に対し)発射している。これにより搭載量が半減している状態なのだ、とも表現した
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Carlisle-ACC4.jpg対ISIL作戦における厳しい航空機のやりくりや、今年夏予定されているF-35初期運用体制確立など悩ましい課題を山ほど抱えているカーライルACC司令官ですから、その辺りを記者団に突っ込まれないよう、機先を制して「将来の話題」を提供したのかもしれません。

ただ、ステルス性のある無人弾薬運搬発射航空機の具体的なイメージ図など、お目にかかったことがありません。2017年度予算案の説明で、既存の航空機を無人化して「空飛ぶ弾薬庫」としてとの話が出てましたが・・・

また、F-22やF-35のセンサーや情報融合機としての活用コンセプトは、どの程度成熟しているのでしょうか? この辺りは、お宅な軍事情報雑誌に任せておきましょうか・・・

関連の記事
「有人と無人F-16編隊飛行」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-21
「空飛ぶ弾薬庫予算化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-03
「米海軍NIFC-CA構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-26

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