
本日は台湾発Defense-News記事が紹介する注目展示と、韓国が米国からの圧力でT-50練習機の展示を断念した件をご紹介します。
3日付Defense-News記事によれば
●公式には「10th China International Aviation and Aerospace Exhibition」と呼ばれる航空宇宙展示会が、11月11日から14日に開催される
●航空ショー初の飛行公開かと注目されているのが、ツインエンジンのJ-31ステルス戦闘機(Shenyang Aircraft製)である。本機はF-22や空母艦載型のF-35Cと似た特徴を持つ機体である
J-31:中国紙「南華早報」webによれば

●開発中で2012年10月に初飛行に成功したとされるJ-31の実物が、仮に航空ショーに出展され飛行することになれば初めてのこととなる
●J-31を製造するShenyang Aircraft社や航空ショーの報道官は、現時点でJ-31の参加や飛行の有無について明らかにしていない
再びDefense-News記事によれば
●中国空軍は同航空ショーに、JH-7A戦闘戦闘爆撃機、J-10戦闘機、Z-8KAヘリ、巡航ミサイル発射改修されたH-6M大型爆撃機等を出展する予定

●ロシア研究者は「24機のSu-35と関連部品を中国が購入する方向だと聞いている。また同機のエンジンに関する技術移転についても、別枠で交渉が行われている」と語った
●ロシアは過去の経緯から、中国への軍用機売却に警戒心を抱いている。1990年代、Su-27を中国国内でライセンス生産することにロシアは合意した。しかし中国は、その技術を利用してSu-27のコピーであるJ-11戦闘機を100機以上製造しているのだ
●ロシアは、Su-35に関しSu-27のような事態を懸念している。機体だけでなく、同機の最新エンジンAL-117を模倣され、J-20ステルス機に搭載されるのではと懸念しているのだ。
韓国T-50の出展が米国の反対で中止に

●9機のT-50で構成された韓国空軍のアクロバットチーム「Black Eagles」を派遣する予定だったが、韓国国防省は、中国への情報流出を恐れた米国政府に配慮して出展中止を決断した
●韓国は3月、T-50練習機を改良して空対空&空対地ミサイルを搭載可能にしたTA-50を、フィリピンに12機輸出することで合意している。
●フィリピンは南シナ海の島々の領有権問題で中国と対立しており、同国のTA-50購入は緊迫する情勢を背景とした空軍力増強の一環である。
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中国のステルス機戦闘機又は戦闘爆撃機と言われるJ-20やJ-31に関して、最近は全くフォローしていませんが、来週話題になるかもしれません。
この話題を取り上げるのがイヤなのは、中国の戦闘機タイプのステルス機を取り上げると、すぐに日本の戦闘機との「空中戦」をイメージし、戦闘機同士の比較に入る人が沢山いるからです

J-31に関してはよく知りませんが、中国空母への艦載を想定した機体だとも言われています。いずれにしてもステルス機同士の空中戦を取り上げ、日本の戦闘機購入根拠にしようという「戦闘機命派」にはついて行けません。
韓国はここでも米国と摩擦を起こしているのですね・・・逞しいと言えば逞しいですが・・・。