
3月に表面化の問題とは
●エンジンの問題部位は第一ステージのIBR(Integrally Bladed Rotor:通称Blisk)で、地上で実施するエンジン耐久テストで2200時間を経過した段階で亀裂が発生した。2200時間は約9年間の現場使用と同等の時間である
●エンジンを製造するPratt社は既にIBRの再設計に取り掛かっており、これまで「中空構造」になっていたIBRをシンプルで安価な技術で製造可能な「Solid構造」に置き換えるものである。これによりエンジン重量が6ポンド増加する
Pratt & Whitney社のCroswell社長は

●通称Bliskといわれる部分の亀裂は、エンジン設計寿命の77%段階で発生したが、何か設計に不備があったのかどうかは不明で、責任の所在を議論するのは時期尚早である
●試験では、短期間に多くの負担を詰め込んでおり、要求されている性能よりも負担が掛かっていたとも言われており、部品に問題があったというのは早計だからだ
●部品が要求を満たしているかの試験は、今年後半に実施されるだろう。コスト低減を目的とした新部品の設計は既に始まっており、将来投入されるかもしれない
●部品の亀裂は大きな問題ではないと判断され、F-35の飛行は継続されている
F-35エンジン部品は分散して製造

●昨年、国防省F-35検討室の計画で実施した「sustainment war game:兵站維持演習」の結果、これまでの計画に問題があることが明らかになった
●同演習内で発生した鍵となる工場での火災により、部品供給ルートの完全麻痺の恐れが生じたからである。この結果を元にP&W社は、「一つの工場の事故が全体を麻痺させない」方式を採用することにした。
●この「no single point of failure」アプローチの考え方はエンジン組み立てにも広げられる。これまでコネチカット州とフロリダ州で組み立てられていたが、更にイタリアとトルコのFACOでも実施する
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「部品が要求を満たしているかの試験は、今年後半に実施されるだろう」とはのんびりした話ですねぇ・・亀裂なのに・・・
イタリアとトルコは、このようにして「亡国のF-35の泥舟」から逃れられなくなっていきます。日本は目をつぶって猪突猛進地獄まで・・・でしょうが