6日付 Aviation Weekがスクープ記事として、米空軍の発注を受けてNorthrop Grummanが開発中の無人機RQ-180について報じました。
既に今年初飛行を終え、2015年までには運用を開始するとの見通しが示されており、米空軍「Rapid Capabilities Office」の監督の下、成熟した技術を使用して開発期間を局限する手法が採用されているモノと考えられます。
想像図のみが出回り、開発や試験の拠点と成る格納ハンガーの写真が出回る「ミステリアス」な展開と成っていますが、非ステルス型無人偵察機のグローバルホークやリーパー等に取って代わる「厳しい脅威下」で活動を想定した無人偵察機が急ピッチで進んでいる模様です
既に多くのフォロー報道が出ていますので、それらから「つまみ食い」でご紹介します。参考にした記事は以下3つです
「Defense Tech」→http://defensetech.org/2013/12/06/northrop-secretly-builds-rq-180-spy-drone/
「Slashgea」→http://www.slashgear.com/rq-180-stealth-drone-revealed-as-us-air-force-targets-hostile-skies-06307899/
「Defense-update」→http://defense-update.com/20131206_aviation-week-rq-180-usaf-new-stealth-drone.html
無人機RQ-180の概要は
●米空軍もNorthrop Grummanも、全くコメントを発していない非公開の装備品
●Aviation Week記事の筆者は、退役したSR-71のように「強固に防御された」敵領内の偵察や電子攻撃が主な目的ではないかと考え、北朝鮮やイランや中国を想定している
●開発拠点と成るNorthrop社の加州Palmdale飛行場と、ネバダ砂漠内の「エリア51」と呼ばれる米空軍試験施設には、翼幅130フィートを超える機体を格納可能なハンガーが新しく設置されている。
●同社は、空母艦載ステルス無人機X-47Bの空母離発着を今年初めに成功させており、海軍のUCLASS計画にも候補機を提案する
RQ-180は現状や役割は
●約2000億円の開発契約は2008年頃結ばれたと考えられ、企業側の財務報告から推測すると2013年初頭には「小規模生産」が開始されている可能性がある
●性能や技術的側面はほとんど不明だが、推定される格納ハンガーの大きさからすれば、X-47Bの倍程度の幅を持つ可能性があり、想像図のような姿が推定されている
●攻撃能力が付与されているかは不明だが、匿名の国防高官によれば、RQ-180はAESA(active, electronically scanned array)レーダーを備え、精密な目標追尾を意図しているようだが、電波乱反射により地上目標追尾は容易ではない
●レーダー反射面積を局限するデザインではあるが、ステルス性だけでなく、より高高度、より長時間、より遠方にを狙って設計されてるように思われ、攻撃能力の有無は不明だがISRや電子攻撃により照準を当てたモノと考えられる
運用はどのように
●対ビンラディン作戦でも投入されたと言われるRQ-170の例にならえば、RQ-180の開発は空軍「Rapid Capabilities Office」が監督し、米空軍とCIAによって共同で管理され、運用や操作は米空軍が担当するのではないかと考えられている
写真はAWの付属記事より
→http://www.aviationweek.com/Blogs.aspx?plckBlogId=Blog:27ec4a53-dcc8-42d0-bd3a-01329aef79a7&plckPostId=Blog:27ec4a53-dcc8-42d0-bd3a-01329aef79a7Post:764f0843-3aa6-4b63-a879-13326ce408a2
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おそらく「Rapid Capabilities Office」はゲーツ元長官時代に設置され、アフガンやイラクの現場が必要としている装備を迅速に提供することを目的とした部署です。
合い言葉は「6割の出来具合でも良いから、とにかく早く前線へ」で、既存の技術や製品を活用して要求に応える組織です。
具体的成果の一つに、MC-12Rという映像中継を主任務とする航空機があり、構想からわずか1年で現場に投入されています。
今回はさすがに1年では無いようですが、RQ-170がイランに捕獲されたとの報道もあり、威信をかけての開発なのかもしれません。
既に今年初飛行を終え、2015年までには運用を開始するとの見通しが示されており、米空軍「Rapid Capabilities Office」の監督の下、成熟した技術を使用して開発期間を局限する手法が採用されているモノと考えられます。
想像図のみが出回り、開発や試験の拠点と成る格納ハンガーの写真が出回る「ミステリアス」な展開と成っていますが、非ステルス型無人偵察機のグローバルホークやリーパー等に取って代わる「厳しい脅威下」で活動を想定した無人偵察機が急ピッチで進んでいる模様です
既に多くのフォロー報道が出ていますので、それらから「つまみ食い」でご紹介します。参考にした記事は以下3つです
「Defense Tech」→http://defensetech.org/2013/12/06/northrop-secretly-builds-rq-180-spy-drone/
「Slashgea」→http://www.slashgear.com/rq-180-stealth-drone-revealed-as-us-air-force-targets-hostile-skies-06307899/
「Defense-update」→http://defense-update.com/20131206_aviation-week-rq-180-usaf-new-stealth-drone.html
無人機RQ-180の概要は
●米空軍もNorthrop Grummanも、全くコメントを発していない非公開の装備品
●Aviation Week記事の筆者は、退役したSR-71のように「強固に防御された」敵領内の偵察や電子攻撃が主な目的ではないかと考え、北朝鮮やイランや中国を想定している
●開発拠点と成るNorthrop社の加州Palmdale飛行場と、ネバダ砂漠内の「エリア51」と呼ばれる米空軍試験施設には、翼幅130フィートを超える機体を格納可能なハンガーが新しく設置されている。
●同社は、空母艦載ステルス無人機X-47Bの空母離発着を今年初めに成功させており、海軍のUCLASS計画にも候補機を提案する
RQ-180は現状や役割は
●約2000億円の開発契約は2008年頃結ばれたと考えられ、企業側の財務報告から推測すると2013年初頭には「小規模生産」が開始されている可能性がある
●性能や技術的側面はほとんど不明だが、推定される格納ハンガーの大きさからすれば、X-47Bの倍程度の幅を持つ可能性があり、想像図のような姿が推定されている
●攻撃能力が付与されているかは不明だが、匿名の国防高官によれば、RQ-180はAESA(active, electronically scanned array)レーダーを備え、精密な目標追尾を意図しているようだが、電波乱反射により地上目標追尾は容易ではない
●レーダー反射面積を局限するデザインではあるが、ステルス性だけでなく、より高高度、より長時間、より遠方にを狙って設計されてるように思われ、攻撃能力の有無は不明だがISRや電子攻撃により照準を当てたモノと考えられる
運用はどのように
●対ビンラディン作戦でも投入されたと言われるRQ-170の例にならえば、RQ-180の開発は空軍「Rapid Capabilities Office」が監督し、米空軍とCIAによって共同で管理され、運用や操作は米空軍が担当するのではないかと考えられている
写真はAWの付属記事より
→http://www.aviationweek.com/Blogs.aspx?plckBlogId=Blog:27ec4a53-dcc8-42d0-bd3a-01329aef79a7&plckPostId=Blog:27ec4a53-dcc8-42d0-bd3a-01329aef79a7Post:764f0843-3aa6-4b63-a879-13326ce408a2
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おそらく「Rapid Capabilities Office」はゲーツ元長官時代に設置され、アフガンやイラクの現場が必要としている装備を迅速に提供することを目的とした部署です。
合い言葉は「6割の出来具合でも良いから、とにかく早く前線へ」で、既存の技術や製品を活用して要求に応える組織です。
具体的成果の一つに、MC-12Rという映像中継を主任務とする航空機があり、構想からわずか1年で現場に投入されています。
今回はさすがに1年では無いようですが、RQ-170がイランに捕獲されたとの報道もあり、威信をかけての開発なのかもしれません。