10日付Defense-Newsが、インドの会計検査院が公表したレポートを紹介し、インドがロシアから購入した45機の空母艦載機Mig-29Kの稼働率が極端に悪く、エンジン問題やロシア企業の不誠実な支援態勢を指摘しています
同機種を選定した責任があるインド海軍は同レポートにはコメントせず、引き続きインド海軍の主要戦力であり続けると主張し、機種選定当時の海軍司令官は、他に選択肢はなかったと苦しい言い訳状態ですが、やっぱりロシア製兵器やその背後にあるロシア軍需産業は信頼できない・・・と言うことなのでしょうか・・・
色々数字も発表されていますので、比較の対象がありませんが、ご参考まで取り上げます
10日付Defense-News記事によれば
●インド会計検査院(Comptroller and Auditor General)が、ロシア艦艇Admiral Gorshkovを改修したインド海軍空母Vikramadityaに搭載しているMig-29K艦載機に関するレポートを発表し、エンジンや機体、更にはfly-by-wireシステムの不具合で運用に支障を来していると明らかにした
●Mig-29Kは、現在インドが国産を目指している空母Vikrantへの搭載も予定されている
●1999年に同機購入を決定した当時の海軍司令官Arun Prakash氏は、「空母Vikramadityaで運用が可能な、短距離離陸が可能で、アレスティングフック着陸を使用する選択肢はMiG-29KとSukhoi-33しかなかった」と振り返った
●しかし同時にPrakash氏は、ロシアの航空機製造や維持に関する無責任体質を厳しく批判し、「過去25年間に渡り、ロシア軍需産業の劣悪な品質管理やサポート態勢が大きな問題となっている」と指摘した
●会計検査院レポートによれば、2010年以降のデータで、購入したエンジンの62%にあたる40台のエンジンがトラブルや設計上の不具合で使用できなくなっている
●また同レポートは、「今後25年間使用又は6000飛行時間を寿命としている同機だが、種々の不具合で寿命は短くなる」と指摘している
●更にレポートは「RD-33 MK」について、性能は高いと言われているが、その信頼性には疑問符が付くと評価している
●このエンジンの設計不具合についてPrakash氏はロシアが負担して修理すべきと訴え、「ロシア軍需産業を支配する黒幕らは非常に横柄で、インドに他の選択肢がないことから、インド政治家がロシアに反抗しないと自信を持っている」と語った
●別の退役インド海軍提督はレポートを「検査院は技術的なことを知らずにレポートをまとめている」と批判しており、インド国防省は「同機は引き続きインド海軍の主力戦闘機だ」とコメントしている
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ロシア側が「インドの政治家はロシアに反抗しない」と信じている・・・との表現になっていますが、この辺りの力関係は良く分かりません。
中国の空母「遼寧」はSu-33をベースにした機体を使用していると思いますが、そっちの方も色々抱えている模様ですが・・・
まぁ・・・これを契機にロシア製兵器の問題点が世界に広まり、受注が減り、ロシア軍需産業が衰退し、ロシア軍装備の維持が困難になることを祈ります・・・。でも実際は、裏金とか政治的駆け引きとか、色々ドロドロがあるんでしょうねぇ・・・
関連の記事
2年前「インド空母の状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-09-2
着艦するMig-29機内からの映像→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-14
中国空母艦載機J-15の離発着映像→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-29
中国艦載機J-15の評価→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-26-1
同機種を選定した責任があるインド海軍は同レポートにはコメントせず、引き続きインド海軍の主要戦力であり続けると主張し、機種選定当時の海軍司令官は、他に選択肢はなかったと苦しい言い訳状態ですが、やっぱりロシア製兵器やその背後にあるロシア軍需産業は信頼できない・・・と言うことなのでしょうか・・・
色々数字も発表されていますので、比較の対象がありませんが、ご参考まで取り上げます
10日付Defense-News記事によれば
●インド会計検査院(Comptroller and Auditor General)が、ロシア艦艇Admiral Gorshkovを改修したインド海軍空母Vikramadityaに搭載しているMig-29K艦載機に関するレポートを発表し、エンジンや機体、更にはfly-by-wireシステムの不具合で運用に支障を来していると明らかにした
●Mig-29Kは、現在インドが国産を目指している空母Vikrantへの搭載も予定されている
●1999年に同機購入を決定した当時の海軍司令官Arun Prakash氏は、「空母Vikramadityaで運用が可能な、短距離離陸が可能で、アレスティングフック着陸を使用する選択肢はMiG-29KとSukhoi-33しかなかった」と振り返った
●しかし同時にPrakash氏は、ロシアの航空機製造や維持に関する無責任体質を厳しく批判し、「過去25年間に渡り、ロシア軍需産業の劣悪な品質管理やサポート態勢が大きな問題となっている」と指摘した
●会計検査院レポートによれば、2010年以降のデータで、購入したエンジンの62%にあたる40台のエンジンがトラブルや設計上の不具合で使用できなくなっている
●また同レポートは、「今後25年間使用又は6000飛行時間を寿命としている同機だが、種々の不具合で寿命は短くなる」と指摘している
●更にレポートは「RD-33 MK」について、性能は高いと言われているが、その信頼性には疑問符が付くと評価している
●このエンジンの設計不具合についてPrakash氏はロシアが負担して修理すべきと訴え、「ロシア軍需産業を支配する黒幕らは非常に横柄で、インドに他の選択肢がないことから、インド政治家がロシアに反抗しないと自信を持っている」と語った
●別の退役インド海軍提督はレポートを「検査院は技術的なことを知らずにレポートをまとめている」と批判しており、インド国防省は「同機は引き続きインド海軍の主力戦闘機だ」とコメントしている
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ロシア側が「インドの政治家はロシアに反抗しない」と信じている・・・との表現になっていますが、この辺りの力関係は良く分かりません。
中国の空母「遼寧」はSu-33をベースにした機体を使用していると思いますが、そっちの方も色々抱えている模様ですが・・・
まぁ・・・これを契機にロシア製兵器の問題点が世界に広まり、受注が減り、ロシア軍需産業が衰退し、ロシア軍装備の維持が困難になることを祈ります・・・。でも実際は、裏金とか政治的駆け引きとか、色々ドロドロがあるんでしょうねぇ・・・
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着艦するMig-29機内からの映像→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-14
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中国艦載機J-15の評価→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-26-1