
主要な演習項目は、水上水中戦闘、航空&ミサイル防衛、着上陸作戦で、その他災害対処や人道支援や救難救助などなど盛り沢山に計画されているようです。
ドイツとイタリアとデンマークが初参加というおまけ付きですが、なんと言っても前回2014年に続いて招待された中国の参加が話題で、南シナ海情勢等を踏まえ米議会等の反対など議論を呼んでいます
カーター国防長官は今年のシャングリラ会合で、RIMPACに中国を招待し、米中海軍がグアムからハワイに移動しながら訓練を行うと発表していましたが、28日付Defense-Newsが東京発の記事で、演習概要や中国招待を巡る議論を紹介していますので取り上げます
新しい話題が出れば、この記事への追記も検討します(気が向いたら)
28日付Defense-News記事によれば

●4月15日に同空母でフィリピン訪問直後のカーター長官が中国を非難する演説を行った後、ステニスは香港への入港を拒否されたところ
●南シナ海沿岸国で中国と領有権問題を抱える国からは、マレーシア、ブルネイ、フィリピンが同演習に参加する。日本は「newest and largest warships:空母のような護衛艦か」を参加させ、指揮官は「vice admiral」(中将ですが、海自だと多分海将補でしょう)である

●なぜなら、米軍は法律で、中国軍と戦闘に関する訓練を行う事を許されていないからである
●2014年のRIMPACにも数隻の中国艦艇が参加したが、特に問題は無かった(注:中国が情報収集艦を演習海域に派遣したことで参加国からひんしゅく買ったほか、持ち寄り交流パーティーに手ぶらで多数が参加し、他国が持参した食べ物を食い荒らしたことで軍人間の評価は最低だったとか)
●しかし、専門家の中には、「中国の態度を改めようとして招待するなら無駄である。2014年からの2年間に、中国の海での態度は悪化している」とRIMPACへの招待を批判する者が居る

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今後、中国がどのような態度で演習に臨むのか? 今年も情報収集艦を派遣してくるのか? 今年のRIMPACはとっても気になります。

中国軍機の空自機への「攻撃動作」とは
(毎日新聞webより)
●空自OB織田氏が、東シナ海上空で中国軍の戦闘機が空自戦闘機に対し攻撃動作を仕掛け、空自機が自己防御装置を使用して離脱したとする記事を発表
●同氏は、「これまでの(一定の距離を保つ)ラインをやすやすと越えて南下し、空自スクランブル(緊急発進)機に対し攻撃動作を仕掛けてきた」、「空自機は、いったんは防御機動でこれを回避したが、このままではドッグファイト(格闘戦)に巻き込まれ、不測の状態が生起しかねないと判断し、自己防御装置を使用しながら中国軍機によるミサイル攻撃を回避しつつ戦域から離脱したという」と書いている。

●具体的に同氏は、攻撃動作とは中国機が、後ろから近づいた空自機に対して正面から相対するような動きを見せ、さらに追いかけるような姿勢を見せたことだと説明し、空自機の自己防御装置は、熱源を感知するミサイルから逃れる花火のようなものをまく「フレア」だったと語った
織田氏の投稿原文→http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47196
29日、官房副長官は織田氏の投稿記事を否定し、「特別な行動ではないと判断をしている」、「攻撃動作をかけられたとかミサイル攻撃を受けたという事実はない」と語り、織田氏の投稿を「個人的には、国際的に影響を与えかねない事項であり、遺憾に思う」と記者会見で語りました。
ふぅーーーーん・・・大丈夫かな・・・前線部隊は。不謹慎ながら、中国の反応に注目です
2014年のRIMPAC関連記事
「中国海軍の能力は平均的」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-27
「RIMPACに中国情報収集艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-21-1
「参加艦艇によるフォト」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-02