問い合わせがあるのと実際の購入とは違いますが・・
少し古いですが2月末のDefense-Newsが、川崎重工が開発製造している航空自衛隊の次期輸送機C-2を、川崎重工がニュージーランドに売り込むとの同社関係者の話を取り上げ、他にも複数の国から問い合わせがあると紹介しています
2月末に豪州で開催されていたAvalon航空ショーでの取材情報を基にDefense-Newsが取り上げていますが、同エアショーにも1機が展示され、2017年11月には既に同機がニュージーランドを訪問しているそうで、武器輸出三原則から防衛装備移転三原則への移行に伴い、C-2の海外への売り込みが行われています。
このため川崎重工は、2016年にC-2の輸出を目指す「大型機輸出プロジェクトチーム」を立ち上げ、営業や設計に精通するエンジニアら約20人で構成する専門組織により、諸外国の需要調査を進めているようです
もし海外への輸出が成功せず、航空自衛隊だけの購入となれば、C-1輸送機の後継機として、わずか20-30機しか製造されないことになり、1機当たりのコストが高止まりしてしまいます
C-2の価格については昨年6月、2019年度予算価格が、2011年度の調達開始時の1機166億円より70億円(約4割)も上昇して236億円になっていることが明らかになり、財務省財政制度等審議会の分科会が、「費用対効果に優れている機種への代替も検討するべきではないか」と防衛省に異例の「注文」を付けるに至っています。
価格高騰の理由について、防衛省の担当者は「メーカーが米国から購入しているC-2輸送機からエンジン価格が高騰しているうえ、為替レートが円安傾向のため」と説明しているようです。
米国からの「いじめにあっている」ような気がしますし、高価格以外にも、不整地での着陸ができないハンディーも背負っているようですが、貨物室スペースの高さが高いことなどに関心を持つ国もあるようなので、ご紹介しておきます
2月28日付Defense-News記事によれば
●川崎重工は、NZが同国のC-130H輸送機やB-757-200C輸送機の後継機を検討するFAMC( Future Air Mobility Capability)計画に、C-2輸送機を提案する予定である
●NZはC-130とB-757の後継機として、2機種を選定するか、1機種で賄うかも含め検討中である
●Avalon航空ショーで川崎重工関係者は、NZとは要求性能について数年にわたって協議していると述べていた
●一方で同関係者は、「C-2のマーケティングは最近始めたばかりである。今後少なくとも10年間は、C-2の生産を継続する」とも述べている
●航空自衛隊の第3輸送航空隊(美保)から飛来したC-2輸送機が、同航空ショーで展示されているが、同機は2017年11月にNZをすでに訪問している
●C-2輸送機は、航空自衛隊のC-1輸送機(20数機)の後継として国産開発され、既に2機のプロトタイプと7機の完成機が納入されており、最終的には20-30機が購入される見込み
●川崎重工関係者は、「(NZ以外に)several other countries」とC-2売却協議を行っていると述べたが、具体的な国名や地域について言及を避けた
●また同社は、防衛省と経済産業省と輸出許可を巡り協議しているところである
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川崎重工関係者の言葉を信じ、価格のことは考えず、良い知らせを待ちたいと思います。
中東ではUAEの名前が昔から上がっています
武器輸出三原則から防衛装備移転三原則への移行に伴い、輸出に成功した日本製国防装備があったか記憶にありませんが、そうりゅう型潜水艦はダメでしたし、P-1に英国が関心を・・なんて話もありましたが・・・。今後も難しいでしょうねぇ・・・
関連の記事
「P-1に英国が興味」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-18
「そうりゅう型に豪州が興味」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-01-05
C-2輸送機のwikipedeia
→https://ja.wikipedia.org/wiki/C-2_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F%E3%83%BB%E6%97%A5%E6%9C%AC)
防衛白書の「防衛装備移転3原則」解説
→http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2014/html/n4133000.html
少し古いですが2月末のDefense-Newsが、川崎重工が開発製造している航空自衛隊の次期輸送機C-2を、川崎重工がニュージーランドに売り込むとの同社関係者の話を取り上げ、他にも複数の国から問い合わせがあると紹介しています
2月末に豪州で開催されていたAvalon航空ショーでの取材情報を基にDefense-Newsが取り上げていますが、同エアショーにも1機が展示され、2017年11月には既に同機がニュージーランドを訪問しているそうで、武器輸出三原則から防衛装備移転三原則への移行に伴い、C-2の海外への売り込みが行われています。
このため川崎重工は、2016年にC-2の輸出を目指す「大型機輸出プロジェクトチーム」を立ち上げ、営業や設計に精通するエンジニアら約20人で構成する専門組織により、諸外国の需要調査を進めているようです
もし海外への輸出が成功せず、航空自衛隊だけの購入となれば、C-1輸送機の後継機として、わずか20-30機しか製造されないことになり、1機当たりのコストが高止まりしてしまいます
C-2の価格については昨年6月、2019年度予算価格が、2011年度の調達開始時の1機166億円より70億円(約4割)も上昇して236億円になっていることが明らかになり、財務省財政制度等審議会の分科会が、「費用対効果に優れている機種への代替も検討するべきではないか」と防衛省に異例の「注文」を付けるに至っています。
価格高騰の理由について、防衛省の担当者は「メーカーが米国から購入しているC-2輸送機からエンジン価格が高騰しているうえ、為替レートが円安傾向のため」と説明しているようです。
米国からの「いじめにあっている」ような気がしますし、高価格以外にも、不整地での着陸ができないハンディーも背負っているようですが、貨物室スペースの高さが高いことなどに関心を持つ国もあるようなので、ご紹介しておきます
2月28日付Defense-News記事によれば
●川崎重工は、NZが同国のC-130H輸送機やB-757-200C輸送機の後継機を検討するFAMC( Future Air Mobility Capability)計画に、C-2輸送機を提案する予定である
●NZはC-130とB-757の後継機として、2機種を選定するか、1機種で賄うかも含め検討中である
●Avalon航空ショーで川崎重工関係者は、NZとは要求性能について数年にわたって協議していると述べていた
●一方で同関係者は、「C-2のマーケティングは最近始めたばかりである。今後少なくとも10年間は、C-2の生産を継続する」とも述べている
●航空自衛隊の第3輸送航空隊(美保)から飛来したC-2輸送機が、同航空ショーで展示されているが、同機は2017年11月にNZをすでに訪問している
●C-2輸送機は、航空自衛隊のC-1輸送機(20数機)の後継として国産開発され、既に2機のプロトタイプと7機の完成機が納入されており、最終的には20-30機が購入される見込み
●川崎重工関係者は、「(NZ以外に)several other countries」とC-2売却協議を行っていると述べたが、具体的な国名や地域について言及を避けた
●また同社は、防衛省と経済産業省と輸出許可を巡り協議しているところである
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川崎重工関係者の言葉を信じ、価格のことは考えず、良い知らせを待ちたいと思います。
中東ではUAEの名前が昔から上がっています
武器輸出三原則から防衛装備移転三原則への移行に伴い、輸出に成功した日本製国防装備があったか記憶にありませんが、そうりゅう型潜水艦はダメでしたし、P-1に英国が関心を・・なんて話もありましたが・・・。今後も難しいでしょうねぇ・・・
関連の記事
「P-1に英国が興味」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-18
「そうりゅう型に豪州が興味」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-01-05
C-2輸送機のwikipedeia
→https://ja.wikipedia.org/wiki/C-2_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F%E3%83%BB%E6%97%A5%E6%9C%AC)
防衛白書の「防衛装備移転3原則」解説
→http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2014/html/n4133000.html